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【書評】のうだま やる気の秘密

のうだま やる気の秘密

上大岡トメ池谷裕二

 

脳科学に基づいた「やる気」のメカニズムを漫画を交えてわかりやすく理解できる本。

 

休みの日に「やる気が出たら○○しよう」と思ってベッドの上でゴロゴロしていても「やる気」なんてやつはどこからも出てきてくれなくて、気がついたら一日が終わってしまうなんていう現象にさいなまれていたのですが、その理由がすっきりはっきりわかります♪

 

脳は周りの刺激を受けて反応をする機関であって、自発的に何かを生み出すわけではないので、ベッドの上にいてゴロゴロしていても脳内では何も起こらないのです。

 

脳という映画館の中に「小さなワタシ」が座っているとして、スクリーンに何の映画も映されていなくて真っ暗だったら。。。と思うとやる気なんて出るはずもないですよね。

 

たとえば掃除を始めると、スクリーンには掃除に関する情報がわんさか出てくるので、だんだん脳もその気になってくるわけです。

確かに振り返ると、友達が遊びにくるからと部屋の掃除を始めたときに、最初は友達が来るからという目的のために掃除を始めたにもかかわらず、気がついたら掃除そのものが楽しくて目的になっていることがよくありました。

 

この、刺激を受けて物事を判断するという特性から、脳ってとっても騙しやすいんです☆

これが本書のタイトル、「のうだま

 

たとえばこのブログを笑顔で読んでいると、面白いブログだと思えてきます。

逆に、しかめっ面で見ていると、つまらないブログに見えてきます。

 

何かというと、表情を作っている筋肉の状態を脳は記憶をしているから、顔が笑顔だと「なんかわからんけど今楽しい」状態になります。

ただ、脳ちゃんは「なんかよくわからんけど」という不明確な状態が大嫌いなので、何とかして理由を探し始めます。

 

流れとしては

①どうやら、今笑顔になっている。

②何か笑顔の理由があるはずだ。

③今目の前にあって影響を与えそうなのはこのブログだ。

④このブログが面白いから笑顔なのである。

という思考回路が働くようです。

 

曰く

「人は楽しいから笑うのではない、笑うから楽しいのだ。」

 

という格言は脳科学にも裏付けられるものなんですね。

 

笑いながら怒れない、スキップしながら落ち込めない、身体を動かすことで気持ちややる気はコントロールできてしまうと思うと、

やる気に満ちた楽しい毎日を送るのって存外簡単なのかなと思えてきます。

 

なーんかやる気にならんのよね。。。という日に振り返りたくなる一冊です。