【書評】人生の「師匠」をつくれ
人生の「師匠」をつくれ
著 中村文昭
24歳の時に読んで、本当に出会ってよかったと思える良著です。
ご自身が上京して師匠に弟子入りしてから、夢だったウェディングが出来る飲食店の立ち上げ、その後の講演・執筆活動に至るまでの経験をフルオープンで書いていて著者のファンになってしまいました。
・頼まれごとは試され事
・あなたに対してNOはない
・他人との比較ではなく昨日の自分との比較をする
・「何のために」を突き詰める
今大事にしている価値観のほとんどがこの1冊に詰め込まれています。
特に頼まれごとは試され事という概念はそれまでの自分の価値観を大きく変えてくれました。
誰かに何かを頼まれた時に、喜んで出来るときもあれば、ぶっちゃけ「メンドクサ!他の人に頼んでよ!」なんて思ってしまう時があります。
後者の時に「頼まれごとは試され事」という言葉と「頼んだ人の期待を上回れ!」という言葉を思い出すと、途端に「よっしゃ、いっちょ期待を上回ってやるか!」と楽しくなってきます。
誰かが何かをお願いしてきた時に、間違いなく相手は僕の反応を見ています。
ぶっちゃけイヤイヤやってるのもバレバレなんですよね。
だとしたら、次に頼まれる機会も少なくなっていって結果として成長のチャンスを失ってしまうとのこと。
実際バーテンダーとしてお客様と向き合っている時に「おまかせ!」とか「さっぱりしたやつ」というざっくりしたオーダーをいただくと、特に気合が入ります。
よし、期待を上回るお酒を出して絶対に喜んでもらうぞ!!と思うと、俄然やる気が湧いてくるし、美味しいお酒を作れていると自負しています。
もちろんロックやハイボール、カクテル名でのオーダーなどもちゃんと作るんですけど、お任せされている要素が多い分ワクワクしながら作れるんですよね。
期待を上回った時のリアクションを見る時はバーテンダー冥利に尽きるなと思います。
本質的に人に喜ばれるのが好きだからバーテンダーの仕事も好きだと思うし、会社の仕事もその先でどんな人が喜んでいるのかを想像すると楽しくなってきますね。
今やっていることで誰かの期待を上回ろうという自発的なモチベーションは何をやるにつけても重要だと思います。
初心に帰ろうと思う時に開く一冊です。